妊娠さんが便秘になりやすいのには理由があります。女性の場合は、妊娠していなくても便秘になりやすい体質の人が存在していますが、妊婦さん便秘になる理由はそれとは違います。
一般的に女性の月経は、卵胞ホルモン（エストロゲン）と黄体ホルモン（ゲスターゲン）がバランスを取ることで毎月のリズムが作られます。ところが妊娠すると卵胞ホルモンが分泌されることなく、黄体ホルモンのみが分泌されるので、今までのような便通のリズムが崩れるわけです。
そのため一定のリズムを保っていた腸の働きが鈍くなり、腸の中に老廃物を溜めてしまう便秘になってしまうのです。もちろんそれだけが便秘になる原因ではありませんが、妊婦さんが便秘になるのは、ほとんどの場合で黄体ホルモンの分泌によるものです。
また、妊娠すると今までのように運動することができなくなります。特に安定期に入るまでの初期の段階では、流産する可能性も考えて運動することを控える人も多いでしょう。
思いっきり動く必要はありませんが、運動不足の状態が続くことにより、腸の動きまでもが鈍感になってくるのです。普段の生活でも運動不足は便秘の大敵と言われていますが、妊娠することでよりその傾向が強まります。
妊娠初期では、悪阻で必要な量だけの食事を取ることができないのも原因の1つです。食べなければ食べ物のカスもできないので、便秘にはならないような気もしますが、食べる量が少ないのも腸の動きにはあまり良い影響を与えません。
